【書評】『人生が充実する「時間の使い方」』で学ぶ、幸福度を高める2〜5時間の魔法

📌こんな人におすすめ
- いつも時間が足りないと感じている人
- 家事・育児・仕事で“やること”に追われている人
- 育休復帰後の生活を見直したい人
- 本当に大切なことに時間を使いたいと思っている人
「なんとなく、毎日が忙しい」「もっと自由に使える時間があればいいのに」
そんなふうに思ったことはありませんか?
私もまさにその一人でした。
育休中の今はまだ余裕があるけれど、復職後の生活を想像すると「もう一度、自分の時間の使い方を見直さないと」
と思っていたタイミングで出会ったのが、キャシー・ホームズ著『人生が充実する「時間の使い方」』です。
⏰読了時間の目安
約2時間半(章ごとに短く、スキマ時間でも読みやすい)
印象に残った6つの学びと気づき
可処分時間が“2〜5時間”の人が一番幸せ?
本書のなかで特に印象に残ったのは、「可処分時間が2〜5時間の人が最も幸福度が高い」という調査結果でした。
実は、この事実を知ったことがきっかけ本ブログも解説しました。
⇒ブログテーマについてはこちら
可処分時間とは、仕事や家事、義務的な予定を除いた、自分の裁量で自由に使える時間のこと。つまり、「やらなければならないこと」が終わったあとに、自分の好きなことに使える時間です。
著者が紹介しているアメリカの生活時間調査によると──
- 可処分時間が1日2〜5時間の人が、最も幸福度が高い
- それより短すぎても長すぎても、幸福度は下がる
- この2〜5時間の間では、時間が長くなっても幸福度に差は出にくい
という結果になっているそうです。
「もっと時間がほしい」と思いがちだけど、必要なのは量より質。
それをデータで突きつけられて、なんだか目が覚めるような感覚がありました。
また、このデータで面白い点は可処分時間が5時間を超えても幸福度が下がっていくということでした。
暇すぎても人生が充実せずに幸せを感じられない、、、
ほんとかよ?とも思いますが、FIREを達成した人が仕事続けていたりするので、事実なのかも知れません。
TODOを減らしても、幸せは増えない?
また、印象的だったのは「やることを減らしても、やりたいことの時間は増えない」という話。
著者によれば、やるべきこと(must)を片付けたからといって、自然とやりたいこと(want)が生まれるわけではないのだとか。
大事なのは、時間の“使い方”を選び抜くこと。
TODOをただ消化するのではなく、「何に時間を使うか」という視点で行動を選んでいく。
これこそが、自己効力感や幸福感を高めるカギだと感じました。
「家事を家事でなくす」という発想
本書を読んで個人的にとても背中を押されたのが、「家事は外注してもいい」という考え方です。
「お金がある人はモノを買う。でも、お金がない人ほど“時間を買う”べき」
この言葉に、ハッとさせられました。
今まさに、育休からの復職に向けて家事代行やミールキットの導入を検討していたところだったので、まさにタイムリーな気づきでした。
すべてをアウトソースしなくても、一部の雑務だけでも手放せば、自由な時間が生まれる。
「時間がないからできない」のではなく、「時間を作る方法を選んでいないだけ」なのかもしれません。
快楽順応と“時間の感覚”を取り戻す工夫
さらに興味深かったのが「快楽順応」についての考察です。
人は、どんな幸せにも“慣れてしまう”生き物。
これは、ネガティブなことへの耐性にもつながる一方で、ポジティブな体験の価値も薄れさせてしまいます。
著者はそれに対抗する方法として、
- 残された時間をカウントする(たとえば「子どもと過ごせる土曜日はあと何回あるか?」)
- 一度、物理的・心理的に距離を取る(定期的に断捨離する、あえて中断する)
などを挙げています。
時間は無限ではなく、有限。
だからこそ、日々を“当たり前”にしない工夫が必要なんだと、あらためて感じさせられました。
誰の記憶に、どう残りたいか?
本書の終盤では「死後の視点を持つ」という章があります。
人生の終わりを想像し、「自分が死んだあと、人にどう覚えていてほしいか」を考えるのです。
この問いは、すごくパーソナルでありながら、日々の選択を見直す原点になるなと思いました。
- 自分は、どんな親だったと覚えられたいか?
- どんな仕事をして、どんな人と関わった人間として記憶されたいか?
人生全体を俯瞰しながら、今この瞬間の時間の使い方を見直せる。
まさに「人生を設計する」という視点が、この本の真のテーマだと感じました。
まとめ:2〜5時間のMy Timeをどう使うか?
『人生が充実する「時間の使い方」』は、忙しい人ほど読む価値のある本です。
1日のうち、たった2時間でもいい。
やることに追われるだけじゃなく、「やりたいことに集中できる時間」があるだけで、人生の満足度は大きく変わる。
私自身も、育児・仕事・家事に追われる生活のなかで、
「何に時間を使いたいのか?」を問い直す大切さを実感しました。
時間を味方につけたいすべての人に、おすすめしたい一冊です。
もっと詳しく知りたいという方はぜひ本書を手に取って読んでみてください。